収納力はどのくらいあればいいの? 最適な収納スペースを決める設計のヒント
設計・建築のヒント
家族で家の間取りを検討し始めて、大まかな部屋のレイアウトが決まってくると、収納をどうするか悩む方が多くいらっしゃいます。
・部屋のレイアウトが決まってきたけれど、どこに収納スペースを組み込むか?・飾り棚や、自分が思い描いていた通りの棚が欲しい!
・自分たちの趣味のための収納を用意したい!
・家事をラクする収納がほしい!
思い描くものはたくさんあるけれど、設計士さんにどう伝えたら実現できるか。
家づくりのなかで、悩むポイントのひとつです。
今回は家の中の収納について話をしたいと思います。
自分たちにぴったりな
収納スペース設計の準備方法
収納といっても色々と考えることがあります。
ファミリークローゼットのような集中収納や各部屋に作る分散収納
入れるものによって奥行きが浅いもの深いものなど様々です。
私がお客様にまず話をすることは
「今お持ちの物を可能な限り書き出してください。
また、家ができたら買いたいものがすでに決まっていたらそれも書き出して」とお願いしています。
そうすることで私たち設計士も収納力や動線の中でどこに収納があったほうが良いのかなど経験から提案することができます。
もちろん、家族によって生活スタイルが違いますのでそこは話を伺いながら調整は必要になっていきます。
そんな中で作られた収納をいくつか紹介いたします。
ファミリークローゼット
脱衣室から連続するファミリークローゼットは子供の成長や人数などによって
常に収納量や使い方が変化します。
余裕を持った広さにしつつ、細かく仕切るのではなく将来変更する可能性を考えて棚などを作りすぎないことがポイントです。
ぐるっと回れる間取りの収納スペース
玄関から食品庫、玄関からシューズクローゼット
廊下から脱衣~ウォークインクローゼット~キッチン~リビングにぐるっと回れる片付けのしやすいプランニング
ファミリークローゼットと脱衣室がつながる収納
洗濯脱衣室とファミリークローゼットが収納の中の隠し窓でつながるユニークな収納
着替えを棚に置けばそのまま脱衣室で使えたり、乾いた洗濯物を脱衣側で棚に置いておけば
そのままファミリークローゼットに収納できるすぐれもの
ドレッサーと衣類を広げられるスペースのある収納
クローゼットの中で身支度ができるドレッサーや
衣類を広げられるスペースがあるクローゼットは 女性には特にうれしいですね
パントリー収納
買い物から帰ってきたら直接荷物を運べるパントリー収納です。
パントリーはお米や水などの重いものや食材や調味料などの細かなものなど多岐にわたります。
収納量や重さなども検討が必要ですし、忘れがちなのは匂いも出ますのでほかの部屋への影響は検討が必要です。
玄関からキッチンへ パントリーとシューズクローゼットがつながる収納スペース
帰宅して玄関から シューズクローゼット、その先の扉を開けるとパントリー、
その向こうにキッチンがつながっていて、買い物帰りに重宝する動線
玄関や勝手口からキッチンへ パントリーを経由して入れる収納
玄関からキッチンへ土足のまま入れるパントリー(上)
勝手口からキッチンへ土足のまま入れるパントリー(下)
大きな米袋や泥のついた野菜などを持っている時に便利です
デッドスペース収納
階段下や廊下、デッドスペースなどを利用した収納は、本や写真などの飾りを置いて、空間に余裕とアクセントを与えてくれる場所となります。
ただ、ほこりもたまりやすい場所なので掃除のことも考えて検討してください。
階段踊り場の本棚・階段収納・壁面収納
踊り場に造った本棚の一部はベンチに。ちょっと絵本を読みたいときにもその場で本を広げられます。後から作ると階段の幅が狭くなってしまうので、設計段階で組み込むことが必要です。
古民家の階段箪笥のようなイメージで階段を収納に。
壁面全面を収納に。合わせて折りたたみテーブル、机や椅子もお造りしました。
デッドスペースを利用した収納
小上がりの高さを利用した引出収納
仕切り壁から収納を引っ張り出すと、ブックスタンド&ベビーゲートに
家具収納
現在お持ちの家具や新築したら購入予定の家具があれば設計士に先に伝えてください。
イケアや無印のシェルフを造作のように組み込んだ壁面収納も整然と使いやすい収納になります。
手持ちの家具に合わせて周りの収納も製作
アンティークショップで買った食器棚に合わせて周りの棚や収納を製作
手持ちの棚(黒い取っ手の棚)に合わせて周りの棚や収納を製作
スペースに合わせて製作した家具収納
リビング収納
玄関土間収納
ベッド&デスク収納
ダイニングテーブルに合わせて作ったベンチ収納
使い勝手を重視したデスク収納
4面使い勝手に合わせて製作したリビングキッチン家具
収納計画はプランニングの段階で盛り込み、
御見積までにおおよその素材や段数などの仕様をお聞きしています。
弊社では、具体的な細かい寸法や素材については建築中の現場を見ていただきながら、
ゆっくり決めることができます。
収納したい物のサイズ、お手持ちの家具や収納ボックスの大きさなどから詳細寸法を決め、
使う木材の種類や金具、色などを選定していきます。特に色は床材や窓や扉の枠材、幅木、壁紙の色などと合わせられるので統一感のある空間にすることができます。
「わがまま」が叶う家づくりのために
せっかく建てる別荘・住宅ならば、後悔のない家づくりをしたいですよね。
施工会社やハウスメーカーはそれぞれ、掲げているコンセプトや得意不得意には違いがあります。家づくりで叶えたいことの優先順位を決めて、相性の良いパートナーをぜひ見つけてください。
わたしたちセイケンハウスは「セイケンハウスらしさ」よりも、「施主様らしさ」を大切にしています。そのため、施主様のご希望や理想を家づくりに反映することを得意としています。こだわりを持っていらっしゃる方、理想のカスタマイズをしたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。